森を守り、未来へつなぐ。 「三段峡たたらの森」の森林保全活動
「三段峡たたらの森」の森林保全活動
株式会社ナンバースリーは、一般社団法人フォレストック協会が発行する森林クレジットの購入を通じて、国内の森林保全活動を支援しています。
フォレストック認定制度とは
フォレストック認定制度とは、国内の森林を対象に、適切で持続可能な森林管理や生物多様性の保全など、一定の基準を満たした森林を評価・認定する制度です。森林が吸収するCO2を「森林クレジット」として価値化し、企業などが購入することで、その資金を森林の整備・保全に還元する仕組みです。
支援先「三段峡たたらの森」について
今回の支援先である「三段峡たたらの森」は、広島県安芸太田町に位置し、国の特別名勝「三段峡」や西中国山地国定公園を含む、豊かな自然環境に恵まれた森林です。
この森林は、かつてたたら製鉄の燃料として利用されていた山林の一部を起源としています。1959年には、戦後の木材需要の変化に対応するため日新林業株式会社が設立され、広葉樹林の一部をスギやヒノキなどの人工林へ転換する造林が進められてきました。
現在、森林面積の約69%をブナやミズナラ、ヤマザクラなどの広葉樹を中心とした天然林が占め、残る約31%がスギ・ヒノキなどの人工林です。また、一級河川である太田川の源流域でもあり、水源を育む重要な役割も担っています。
生物多様性を育む森づくり
森林管理では、間伐や植林を継続的に実施しています。特に大切にしているのは、木材を生産するだけでなく、多様な植物や生き物が共存できる森を育てることです。
天然林と人工林それぞれの特性に応じた管理を行い、生態系の保全と持続可能な森林利用の両立を目指しています。こうした取組みを通じて、生物多様性に配慮した豊かな森づくりを進めています。
日新林業株式会社・加計さんに聞く、森林保全の課題と、未来へつなぐ森づくり
林業の担い手不足。経験や技術を次の世代へ
――森林保全を続けていくうえで、現在どのような課題がありますか
大きな課題の一つは、林業の担い手不足と高齢化です。現在、現場で作業を担っている人の多くは60代以上で、長年の経験や技術を持つベテランの存在が欠かせません。一方、地元の若い世代は都市部へ流出しており、新たな担い手の確保は簡単ではありません。
近年は移住者や地域おこし協力隊など、林業に関心を持ってくれる人たちもいますが、林業は体力を必要とする厳しい仕事でもあり、長く続けていくことの難しさもあります。これまで山と向き合ってきた人たちの経験や技術を、どう次の世代へつないでいくかが重要な課題だと感じています。
――今後、森林保全を広げていくために、どのような取り組みが必要だと考えていますか
これからは、従来の林業という枠組みにとらわれない、新しい森林保全の仕組みも必要だと考えています。
例えば、ゲームやアプリを通じて都市部に暮らす人たちが森林に興味を持ち、仮想空間で木を植えると、実際の森にも植樹されるような仕組みです。楽しみながら森林保全に参加でき、将来的には自分が植えた木を見に現地を訪れる。そんな仕組みがあれば、これまで森林と接点のなかった人たちにも関心を持ってもらえるのではないでしょうか。
企業や個人が気軽に参加できる仕組みをつくることで、森林保全の新しい支援の輪を広げていきたいと考えています。
木を育てるだけではない、生き物が共存できる森へ
――日々の森林管理で、特に大切にしていることは何ですか
木材を生産することだけを目的とせず、さまざまな植物や生き物が共存できる森を育てることです。間伐を進めることで森に光が入り、下草や広葉樹が育つ環境が生まれます。また、植林の際にもスギやヒノキだけでなく、ヤマザクラなど、その地域にもともと生育している樹種を中心に取り入れることを意識しています。
もともとこの地域には広葉樹の森が広がっていましたが、戦後の拡大造林によってスギやヒノキが多く植えられました。そこで、少しずつ広葉樹を増やし、かつてのような多様性のある森に近づけていきたいと考えています。
実際に、間伐を進めた場所では植物の種類が増え、鳥や昆虫など多様な生き物が集まるようになっています。希少な植物も確認されており、生物多様性の面でも豊かな森になってきていると感じています。
子どもたちに森の面白さを知ってもらう
――次の世代に森林保全をつないでいくために、どのような活動をしていますか
まずは子どもたちに森について知ってもらい、興味を持ってもらうことが大切だと考えています。地域で開催するイベントでは、植物や生き物について紹介したり、クイズをしたり、巣箱の設置を体験してもらったりしています。森の中で見つけた植物の名前や特徴を、一つでも覚えて帰ってもらうことを大切にしています。
植物について知識を深めると、これまで何気なく見ていた花や木にも違った魅力を感じられるようになります。森のことを知れば知るほど、その面白さや大切さに気づくことができるのです。
こうした体験を通じて森への興味や愛着を育み、将来的には国産材を選んだり、森林資源を大切に使う意識につなげていきたいと考えています。
森の恵みを楽しみながら、未来へつなぐ
――今後、どのような森を目指していきたいですか
林業は、植えた木が木材として利用できるようになるまで何十年、場合によっては150年以上もの時間がかかる仕事です。そのため、自分が植えた木の成長や収穫を、自分の代で見届けることが難しい場合もあります。
そこで、長い年月を必要とする林業だけでなく、もっと短いサイクルで森の恵みを楽しめる取り組みにも力を入れています。
その一つが養蜂です。ミツバチが蜜を集められる樹木を植え、将来的には森で採れたはちみつを楽しめるような環境づくりを進めています。また、ヤマザクラなど花を楽しめる樹木や、山椒のように実や葉を活用できる植物も取り入れています。
目指しているのは、人間だけでなく、植物や動物、昆虫など、森に生きるさまざまな生き物が共に恵みを享受できる、里山のような森です。
まずは森に興味を持つことから
――最後に、森林保全に関心を持つ人たちへメッセージをお願いします。
森を守るために大切なのは、まず森に興味を持ってもらうことです。例えば、美容室など身近な場所に植物や自然に関する本、写真、図鑑を置くことも、森を知るきっかけになると思います。
「森に来てください。まずは興味を持ってもらえれば」
森の魅力を知る人が一人でも増えること。それが、森林を守り、未来へつないでいく第一歩です。
株式会社ナンバースリーは今後も森林クレジットの購入を通じて国内の森林保全活動を支援するとともに、製品づくりにおいても環境負荷の低減に取り組んでまいります。2026年2月には、ヘアカラー「HUE mirai 0/CL」※1および「HUE mirai 3/NaB」※2において、国際規格ISO 14068-1:2023に準拠した製品単位でのカーボンニュートラルを達成。また、植物由来の素材やカーボンキャプチャー素材を取り入れた容器開発など、さまざまな角度から環境に配慮した活動を進めています。これからも「WELLBEING」の理念のもと、美容のその先にある持続可能な未来を目指していきます。
※1 ナンバースリーヒュウ ミライ 0/C L【医薬部外品】染毛剤/第1剤
※2 ナンバースリーヒュウ ミライ 3/N a B【医薬部外品】染毛剤/第1剤
